世界樹のしたで、眠っている人をみつけた。
もう夜だし、起したほうがいいかな?
それとも、起したら怒ってしまうだろうか?
そう考えていたら、寝ていた人は目を覚ました。
寝ていた人の名前は、リヒルドさん。
どうやら、起さなかったのは正解らしい。どうやら、寝起きはとっても機嫌が悪くなるらしい。
でも、にこにこしながらそれを言うから、機嫌が悪いところが想像できなかった。
リヒルドさんは、マジックアイテムを貸し出しているお仕事をしているらしい。
たしかに、以前少し調べたことがあるけれど、マジックアイテムはとても高価だ。
だから、ちょっと使いたいときとか、レンタルできたら買うよりも安価だし、良いかもしれない。
……マジックアイテムって、手入れが必要みたいだし。扱いも、難しそうだ。
リヒルドさんは、そんなお仕事をしているから、魔法のことや精霊のこと、薬草のことを勉強しているみたい。
でも、精霊語は向いてないっていっていた。
…なんとなく、誰かが精霊が見えないとか、精霊語が難しいって言うと、ちょっとだけ不思議な気がする。
精霊が周囲に居るのが当たり前だと思っていたから、わたしの見ている世界の一部は人によっては、見えていないってことだもん。
とりあえず、手を握って念じてみた。
見ている世界が、そういう風に誰かに通じたらいいのにね。
ところで、リヒルドさんのおうちにはたくさん本があるらしい。
本を貸してくれるといって、合鍵をくれるといってくれた。
でも、合鍵はなんとなく気恥ずかしくてお断りしてしまった。
だって、本や芝居だと、男の人に合鍵を貰うっていうのは、女の子のビッグイベントだから。
でも、大体お家にいるらしくて、今度尋ねてゆくことにした。
外国の薬草も見せてくれるって。
なんだか、たのしみだな。
【世界樹の下で:リヒルド】
【ステータス】
治りかけ。