森を歩いていたら、近くで大きな破裂音がした
なんだろうと近寄ってみたら、どうやら銃が発砲された音だったみたいだ
見えたのは、銃を持った男の人を、大きな白い虎が押し倒してる光景
…最初は、密猟者かなっておもったのだけれど
よくよく見ると、その男の人はすごいおびえていたし、その腰には何の獲物もぶらさがってなかった
(サーベルっていう得物はぶらさがっていたけどね)
ものすごい怖かったんだとおもう、だって白い虎はすごく大きかったから
なんとなくほうってはおけなくて、思わず声をかけてしまった
結局、男の人…アロナクセルさんは外国から来た人で、エルフや獣人っていうのを見たことがなくて
それで、獣人の白い虎さん、アールグレイさんや、ヴォルトさん(ヴォルトネイルさん)に驚いて銃を発砲してしまったみたいだ
音で、アドルフさんや、ハイデマリーさんも集まって、わたしも寄ってきたものだから
アロナクセルさんは、ちょっとパニックになってしまったみたいだった
でも、なんとか落ち着いてもらえて、こちらに害意が無いことを理解してもらえた
アロナクセルさんは、軍人さんみたいだ
でも、あんまり戦うのが好き…っていうか、慣れてる感じではないようにみえた
森にも、山を越えていたら迷い込んでしまったみたいだったから
それにしても、その場に集まっていたのが
人間のアロナクセルさん
エルフのハイデマリーさん
獣人のアールグレイさん、ヴォルトさん、アドルフさん
…なんと、あれだけの人数がいたのに人間が一人しかいなかった
こんなに、異種族と呼ばれる人たちが集まるのは初めてみたかもしれない
何かの運命の悪戯だったのかしら、なんて思ってしまう
とりわけ、獣にはあまりお会いしたことがないから楽しかった
遠吠えのことを聞いてみたり、アドルフさんをふかふかさせてもらったり
アールグレイさんにも触れてみたかったけれど、大人みたいだったし…失礼にあたるかな?
今度お会いしたら、聞いてみよう
帰りに、アロナクセルさんをアドルフさんと一緒に街まで送っていった
街まで行く途中に、うちに寄り道をしてスープをふるまう
夏は野菜が一杯とれるから、野菜のスープ
……おいしかったら、嬉しいなあ
【エルフの森:アロナクセル★ヴォルトネイル★アールグレイ★アドルフ★ハイデマリー】
そういえば、人がたくさんあつまって、名前が4文字以上の人ばかりっていうのも初めてかも
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曇りがちだとはいえ、夏だから、夜になってもじめっとする
暑いときは、基本的に水辺…というのは、単純だろうか?
あとは、森の木陰だけれど…
暑い夜、川へ涼みに行ったら、綺麗な蛍と思わぬひとと再開した
半年ほど前、森でダークエルフに襲われたときに一緒にいて、戦ってくれたキナさん
エルフだけれど、ハーフエルフのわたしにも昔のお話をしてくれた
あれきり、お会いしていなかったのだけれど、思わぬ再開を果たせた
キナさんは、あの時傷をおったわたしを心配して、少し探してくれていたらしい
わたしもキナさんも、あのときの怪我は治っていた
キナさんはどうやら、こっそりとエルフのお里を抜け出していたらしい
しかも、今回が初犯
なにやら、お説教がいやで抜け出してきたとか
キナさんも怒られたりするんだと不思議に思っていたら
人間の年齢に置き換えると大体20歳くらいなんだって
それじゃあまだ、長老様とかに若造扱いされちゃうんだろうな…
キナさんは異種族が好きで、興味があるんだって
理由は、以前森を訪れた異種族に優しくしてもらったから
ひとに好意を持つきっかけなんて、それで十分なのかもしれない
実際、わたしだって、人間は好き
でも、人間はエルフよりも寿命が短いから、すぐに年老いてしまうんじゃないかと聞いてみた
すこし、意地悪な質問だったかな?
でも、興味があった
キナさんは、花みたいに短くても綺麗で羨ましいといっていた
長い時間若いままのエルフの自分を、時々化け物みたいだと思うみたいだった
……わたしは、エルフが化け物だとは思わない
長い時間若いままなのは、それだけの理由があるんだろうと思うから
大きな木が長く生きているようなものじゃないかなって、思うんだ
それが、伝わったらいいなあと思う
言葉って、結構自由自在のようで、心を伝えるには難しい気がする
【リバーサイド:キナ】
今日になって、ようやくと杖から開放される
同時に、おとうさんから森に行っていいって許可も下りた
弓の練習とかは明日からになりそうだけれど…
でも、しばらくぶりの森はやはり嬉しい
夏の森は、植物の成長が早いから一週間くらいで少し見慣れない感じになる
雨がどれくらいで止むかなとか、そういうことを考えていたら、ガロさんにあった
ガロさんに、書き取り帳をお借りする
共通語の読み書きの勉強には最適らしい
何度も繰り返すのがいいのだとか
魔術師は記憶力がないと大変らしい、呪文や論理なんかを頭に入れておく必要があるんだろう
そして、ガロさんは結構先生にするとスパルタっぽいことが判明した
具体的には聞いてないけれど、手の甲を定規で叩くのが「優しい」らしい…
……うん、そういう先生モードのガロさんには、近づかないでおこう
【エルフの森:ガロ】
ガロさんに読み書きの指南書をお借りする
ジンクス…っていうのは、本当は「わるいことを引き起こすもの」らしい
だから、今から書く幸運のおまじないについては、ジンクスとは厳密に言うといわないのだろう
噴水広場のかどにある、鳥の書かれた銅製の吊り看板に手をふれると、
どうやら、幸せが訪れるらしいと、噂話で耳にした
道を歩いていたら、そんなことを話している人の会話が聞こえてきたから、本当に小耳に挟んだレベルだ
でも、ちょっとそういうのは好き
不幸になる、っていうのはちょっと怖いけど
幸せになる、っていうのなら試して損はないよね
ということで、わざわざ遠回りして、広場に立ち寄ってみた
でも、誤算……吊り看板にタッチするには、わたしの身長はいささか低い
ジャンプをするにも、今脚を怪我した状態では、そんなに高くまでは跳ねたくない
何かしら、踏み台がないだろうか…なんて周りを見渡したら、ツボックさんがいた
ツボックさんは、小物の修繕を副業にしている
ちなみに、本業は悪い魔法使い
どうやら、代々続く家業らしい……地味な悪いことを重ねているのだとか
具体的に言うと、看板に触れるくらいの高さの脚立があるけど貸してくれないみたいな
ツボックさんは、結婚詐欺師の女の人とだましあいのなかで真実の愛を勝ち取りたいらしい
結構、ロマンチストなんだと思う…
まあ、悪の魔法使いって、結構…悪ってついているけどロマンがあるお仕事だよね
男性を殴る女性は雄々しいけど、女性を殴る男性は許せない派らしい
そんなお話をしていたら、横からツボックさんが蹴飛ばされた
何かと思ったら、女の人がツボックさんを不審者だとおもって攻撃したようだった
名前は、リンファさん
東から来た旅人さんらしい
どうやら、わたしを不審者(ツボックさん)から守ろうとしてくれたらしい
もちろん、誤解だったからそれ以上ツボックさんが蹴飛ばされることはなかったけど
なぜか、ツボックさんがダイイングメッセージにわたしの名前を書いてた
しかも2回
冤罪はよくないとおもいます
リンファさんとツボックさんが、ご飯を条件に手を結んだり
仕事を探しているリンファさんに、スライム退治の情報を提供したり
リンファさんに、安全な宿のコツを教えてもらった
女性が一人で宿に泊まるとき、けちらないほうがいいらしい
ちょっと割高だけれど、安全にはかえられないんだろうなあ…
最終的に、ツボックさんに脚立をお借りして、看板に触って帰る
下から覗いたツボックさんには、おしおきだ
おとこのひとって、そういうものなのかしら…?
【繁華街の噴水広場:ツボック★リンファ】
長階段は、わたしのお気に入りの場所だ
少し上るのに疲れるけれど、かといってものすごいしんどいというほどでもない
(人によっては、ものすごいしんどいらしいけど)
杖を付いても、ゆっくりあがればそんなに問題もなかったのだけれど
つい、不注意から階段の上から下へ杖を落としてしまった
杖を拾ってくれた(?)のは、ソフィさん
厳密に言うと、杖を追いかけて階段を下りたら、そこには倒れたソフィさんとその手に握られた杖があった
杖が当たった…っていうか、何で握ってたのかな?と不思議に思う
熱中症だったのかもしれない
起き上がったソフィさんは、しばらく錯乱(?)して不思議なことを言っていた
命令がどうしたとか、不備がどうしたとか?
でも、頭をぬれたタオルで冷やしたら、ずいぶんと落ち着いたようで安心した
ソフィさんは、以前魔法使いのところにお勤めしていたらしい
そして、現在はそこを離れて、12歳の若さで酒場で働いているのだとか
若いのにしっかりした口調なのは、そういったところがあるかなんだろう
働いているなら、納得した
でも、ソフィさん自身はそんな自分があんまり可愛くないってコンプレックスを感じているみたいだった
そういうソフィさんに、可愛いっていったらものすごい照れていた
…なんだか、可愛いなあ
わたしが脚を怪我しているのに気が付いて、ソフィさんが肩をかしてくれた
ほんとうは、肩を借りなくても上れたのだけれど
ちょっと嬉しくて、言葉に甘えてしまう
ソフィさんも、ロードワークのウェイト代わりになるなんて、いっていたし
ちょうど上り終えた頃に、日が落ちて
見下ろしたがぁらの街がとても綺麗に見えた
【長階段:ソフィ】
カウンター
プロフィール
HN:
ウルリーカ
性別:
女性
自己紹介:
凍土で休養中
【ステータス】
治りかけ。
【ステータス】
治りかけ。
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