ジンクス…っていうのは、本当は「わるいことを引き起こすもの」らしい
だから、今から書く幸運のおまじないについては、ジンクスとは厳密に言うといわないのだろう
噴水広場のかどにある、鳥の書かれた銅製の吊り看板に手をふれると、
どうやら、幸せが訪れるらしいと、噂話で耳にした
道を歩いていたら、そんなことを話している人の会話が聞こえてきたから、本当に小耳に挟んだレベルだ
でも、ちょっとそういうのは好き
不幸になる、っていうのはちょっと怖いけど
幸せになる、っていうのなら試して損はないよね
ということで、わざわざ遠回りして、広場に立ち寄ってみた
でも、誤算……吊り看板にタッチするには、わたしの身長はいささか低い
ジャンプをするにも、今脚を怪我した状態では、そんなに高くまでは跳ねたくない
何かしら、踏み台がないだろうか…なんて周りを見渡したら、ツボックさんがいた
ツボックさんは、小物の修繕を副業にしている
ちなみに、本業は悪い魔法使い
どうやら、代々続く家業らしい……地味な悪いことを重ねているのだとか
具体的に言うと、看板に触れるくらいの高さの脚立があるけど貸してくれないみたいな
ツボックさんは、結婚詐欺師の女の人とだましあいのなかで真実の愛を勝ち取りたいらしい
結構、ロマンチストなんだと思う…
まあ、悪の魔法使いって、結構…悪ってついているけどロマンがあるお仕事だよね
男性を殴る女性は雄々しいけど、女性を殴る男性は許せない派らしい
そんなお話をしていたら、横からツボックさんが蹴飛ばされた
何かと思ったら、女の人がツボックさんを不審者だとおもって攻撃したようだった
名前は、リンファさん
東から来た旅人さんらしい
どうやら、わたしを不審者(ツボックさん)から守ろうとしてくれたらしい
もちろん、誤解だったからそれ以上ツボックさんが蹴飛ばされることはなかったけど
なぜか、ツボックさんがダイイングメッセージにわたしの名前を書いてた
しかも2回
冤罪はよくないとおもいます
リンファさんとツボックさんが、ご飯を条件に手を結んだり
仕事を探しているリンファさんに、スライム退治の情報を提供したり
リンファさんに、安全な宿のコツを教えてもらった
女性が一人で宿に泊まるとき、けちらないほうがいいらしい
ちょっと割高だけれど、安全にはかえられないんだろうなあ…
最終的に、ツボックさんに脚立をお借りして、看板に触って帰る
下から覗いたツボックさんには、おしおきだ
おとこのひとって、そういうものなのかしら…?
【繁華街の噴水広場:ツボック★リンファ】
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