東のおとこのこ

森に行った
というのも、やけどを冷やす水に混ぜる薬草が足りなくなったからだ
ただの水より、薬草を混ぜた方が痛くない
薬草を摘んで帰ろうとしたら、ハイデマリーさんとパトリックさんに会った
そして、アマガミさんという、不思議な男の子にも

エルフと人間が喧嘩をするんじゃないかという話を3人でしていた
パトリックさんもハイデマリーさんも、多分大丈夫と言ってくれた
……人間がエルフを狩ることは知ってる
でも、大きな戦いにはならないと、そう信じたい
だって、戦争の時にはエルフも人間もなかった
それを、この街の人は知ってるはずだって、…思いたい

そうしていたら、木の幹に何か張り付いているのにきがついた
カラクサモヨウ？っていうのかな
東のスカーフみたいなものを被った男の子
男の子は、アマガミさんと言った
どうやら、わたしとハイデマリーさんを、パトリックさんをたぶらかしている
アンシーリーコート（邪悪な妖精）だと思い込んでいたみたいだ
誤解が、なんとなくとけて、一安心
でも、わたしとハイデマリーさんの首を太いといったり、もりもりといったり
ちょっと、ぐざりときてみたり

どうやら、アマガミさんは東の国のひとみたいだった
だから、エルフを見たことなかったみたい
パトリックさんに薬草を半分あげた
わたしが使うより、パトリックさんならば役に立つ薬にしてくれるから
お返しに、パトリックさんからお茶をもらった
落ち着く効果があるらしい
最近かなしいことばかりだ
ちょっと、うれしかった

【エルフの森：ハイデマリー★パトリック★アマガミ】

アマガミさんから一粒でいちにちもつ丸薬を
パトリックさんからお茶をもらった

風のたよりで、ゴーディさんが亡くなったことを知る
悲しい、というより呆然としてしまった
どうして、悲しいことは立て続けなんだろうか