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精霊魔法。
なんとなくのフィーリングでしか操ってなかったもの。
レシピを知らなくても作れる料理でも、レシピを知れば、おいしい一工夫ができるかな。
足が動かなくても出来る修行、と言うのを考えてみて思い立ったのはそれだった。
思い立ったら吉日、とばかりに魔法学院で借りた本はものすごい難しかった。
重ねて言う。ものすごい難しかった。
理屈がとか云々ではなく、文字の表記が。どうしたって、専門用語とか難解な言い回しには歯が立たない。
そもそもの話として、共通語の読み書きをもう少し勉強すべきなのだとおもう。

ということで、返しに行った。

【魔法の学院:ビヴァーチェ★ロブ・ロイ★ロザリー★ジーズニ】

夜とはいえ、魔法学院には色々な人が集まる。
魔法使いよりも、知識を求めた人が探し物にきているのが多いようだった。
であったのは、ビヴァーチェさん、ロブ・ロイさん、ロザリーさん、ジーズニさん。

ビヴァーチェさんは、マジックアイテムを求めて。
ロブ・ロイさんは、溶けない鉄っていう素材を調べに。
ロザリーさんは、夜泣きの薬のレシピを確かめに。
ジーズニさんは、なんだかものすごおいマジックアイテムを探しに。

マジックアイテムや、竜の話をした。
ドラゴンは、世界が見る夢みたいで。その、竜に立ち向かう時、その夢が覚めるべき理由を掲げるとか、そういうこと。
上手く、わたしが理解して、説明できているかがわからないけど。
邪悪な竜ならば正義を。そんなふうに、ドラゴンが立ち向かう理由があって、その人は世界が見る夢と立ち向かえる。
それが、勇者なのかもしれない。

……うん。
書いててよくわからなくなってきた。
まあ、いいや。

わたしは、ドラゴンを倒したいとは思わない。
ドラゴンを倒す理由がない。倒して名声が欲しいとは思わないし、その腹の下にある財宝もあまり興味はない。
ただ、冒険者が思い浮かぶ夢、それを形にしたような存在を見てみたいとは思う。
だから多分、そういうわたしはきっと、勇者にはなれないんだろうな。

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