長階段は、わたしのお気に入りの場所だ
少し上るのに疲れるけれど、かといってものすごいしんどいというほどでもない
(人によっては、ものすごいしんどいらしいけど)
杖を付いても、ゆっくりあがればそんなに問題もなかったのだけれど
つい、不注意から階段の上から下へ杖を落としてしまった
杖を拾ってくれた(?)のは、ソフィさん
厳密に言うと、杖を追いかけて階段を下りたら、そこには倒れたソフィさんとその手に握られた杖があった
杖が当たった…っていうか、何で握ってたのかな?と不思議に思う
熱中症だったのかもしれない
起き上がったソフィさんは、しばらく錯乱(?)して不思議なことを言っていた
命令がどうしたとか、不備がどうしたとか?
でも、頭をぬれたタオルで冷やしたら、ずいぶんと落ち着いたようで安心した
ソフィさんは、以前魔法使いのところにお勤めしていたらしい
そして、現在はそこを離れて、12歳の若さで酒場で働いているのだとか
若いのにしっかりした口調なのは、そういったところがあるかなんだろう
働いているなら、納得した
でも、ソフィさん自身はそんな自分があんまり可愛くないってコンプレックスを感じているみたいだった
そういうソフィさんに、可愛いっていったらものすごい照れていた
…なんだか、可愛いなあ
わたしが脚を怪我しているのに気が付いて、ソフィさんが肩をかしてくれた
ほんとうは、肩を借りなくても上れたのだけれど
ちょっと嬉しくて、言葉に甘えてしまう
ソフィさんも、ロードワークのウェイト代わりになるなんて、いっていたし
ちょうど上り終えた頃に、日が落ちて
見下ろしたがぁらの街がとても綺麗に見えた
【長階段:ソフィ】
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酒場で夕食のスープを食べていたら、髪をぬらした男の人がやってきた
名前は、ディキロスさん
夏なのに、そういえばマフラーを巻いていた
ディキロスさんとスープを食べながら、スライムのお話をする
今、街ではスライムが大繁殖の時期を迎えていて、なんだか大変みたいだ
どうやら、スライムは噂どおり、剣や拳みたいな物理的な攻撃があまり効かないらしい
魔法で、燃やしたりするのが一番楽みたいだけれど…
中には、酸でできたアシッドスライムや、燃えてしまうオイルスライムもいるから注意しないと
スライムの話は人を呼ぶのか、ガロさんや、オイフェさん、トッポさんもやってきた
トッポさんはどうやら雨降りの森へ行っていたらしく、髪の毛どころかマントやよろいまでずぶぬれ
酒場へは、温まりにきたらしい
革のよろいまでぬれていたので、脱ぐときに大変そうだった
トッポさんは、9人兄弟の5人目で、更にもうすぐ10番目の子どもが生まれる予定らしい
ご両親に、一番上のご兄弟に子どもが1人居るらしいので、伴侶さんも含めて、ものすごい大家族だ
あんまり、兄弟がたくさん居るからご両親は名前を覚えられるように、3文字以下の名前らしい
うちは、兄弟っていないからちょっと羨ましい
まあ、別にしんと静まり返った家ってわけでもないから、不満はないのだけれど
そういえば、オイフェさんが珍しく(?)ずいぶんと酔っ払っていた
オイフェさんは、酔うと人を誉める傾向にあるみたいだ
誉め上戸?
最後、オイフェさんとトッポさんが二人で飲んで残ったけど、ちゃんと帰れたかな?
【冒険者の酒場:ディキロス★ガロ★トッポ★オイフェ】
酒場で、お手紙を書いている人が今日は二人いた
昼間あたりだったら、あまり珍しくはなかったけれど、夜の酒場だったから少し珍しい
一人は、コトネさん
東のペンやインク、それにスクロールみたいな紙をつかって、ご自宅へお手紙らしい
もう一人は、ターコイズさん
お家の人に、海へ行ってきますみたいなお手紙を書いているらしい
居合わせたスラウトゥルさんや、レターナさんと一緒に
ターコイズさんのお手紙がラブレターなんじゃないかなんて盛り上がった
結局は違ったんだけどね?
まあ、ラブレターって、あまりよるの酒場とかでは書かなさそうだよね…
スラウトゥルさんは、巨人族の血が入っているんじゃないかと思うくらいに大きな人
北のほうからやってきたみたいで、冒険者
北に居るという氷の巨人や、マジックアイテムのお話を聞く
ターコイズさんと一緒で(同行者というわけじゃなかったけど)海にバカンスへゆくんだとか
レターナさんは、コトネさん曰く女優さん
オペラ座とかで出演してるのかな?
ご用事があるみたいで、あまりお話ができなかったけれど、ラブレターを一杯もらっていそうというわたしの勘は間違ってなかったみたいだ
みんなでお話をしていたら、ジェラルドさんという人がやってきた
どうやら、コトネさんに聞きたいことがあるとか
デスヴァレーで、ドラゴンにあったときのことを聞きたいといっていた
それから、スラウトゥルさんのことを
なんだか、話を小耳に聞いたかんじだけれど、どうやらスラウトゥルさんの報告の裏づけを取っていたらしい
依頼かなにか、していたのかな?
そういえば、お手紙を書いている人をみると
わたしもすこしは、文字の勉強くらいするべきかな、なんて思ってみる
……でも、机に向かって勉強っていう言葉に対する、この抵抗感はなんだろう…
ふしぎー?
【冒険者の酒場:ターコイズ★スラウトゥル★コトネ★レターナ★ジェラルド】
そういえば、割とどうでもいいことなんだけれど
ラブレターっていう言葉をきくと
ミーは陽気な郵便屋さん♪
今日も元気に配達♪配達♪
ラヴなレターを運ぶのねー♪
っていう感じの、ペリカンさんなアレを思い出す
さすがに、詳細な歌詞はうろ覚えなのだけれど……
あのインパクトはすごかったなぁ
……これで何の話かわかる人がいるのかしら?
聖堂へお花をあげにいった
山道は、ゆっくり歩けば問題はなかった
…思ったより時間がかかって、付いたのは夜になってからだったけれど
聖堂の中に入ったら、声が聞こえた
ルーシーさんと、泥だるまさん(ペーリー)がお話をしていた
お話…といっても、どうやら寝ていた泥だるまさんにルーシーさんが声をかけていたみたい
ちなみに、泥だるまさんというのはもちろん本名ではない
昔冒険者だったみたいだけれど、今は時々聖堂に寄付に来ているおにいさん
名前は、何でか教えてはくれなかった
ルーシーさんは、きっと何か理由があるんだろうなんていっていたけれど
…きっと、色々あるんだろうね
まあ、そんなわけで本人のご希望で(ほんとだよ?)泥だるまさんと呼ぶことになった
理由は、泥だるまになれば子どもに人気が出るから…
…子どもに人気はでても、お母さんたちには大不評の気配が漂うのは、内緒?
そういえば、ルーシーさんにと泥だるまさんに、「なんか危なっかしい」という寸評をいただいた
こう、怪我をしているのもあるけれど、かもねぎーみたいな感じに見えるらしい
でも、今のところ運がいいのか、スリとか詐欺とかにはあったことは…ない、はず
たまに変態に出会うくらいかな?
でも、それだってそんな多い頻度じゃない…はずだ
それから、ルーシーさんに街の危ないところについてちょっとお話を聞いた
泥だるまさんは、おとうさんとおかあさんのことを誉めてくれた
ちょっと嬉しい
わたしみたいなのが、娘ならって言ってたけれど
…………われながら、自分のやってきたことを考えると娘にいたら大変だと思うんだ
そうそう、昨晩の一番驚いたことは
初対面のルーシーさんに泥だるまさんがプロポーズをしたこと
びっくりしちゃった
でも、当のルーシーさんが一番びっくりしていたみたい
どっちかっていうと、困惑半分照れが四分の一、残りは怒り…みたいな
そういうルーシーさんは結構可愛いなあなんて思ってしまった
結局、まあ色々あって
泥だるまさんは、回し蹴りをされた上にストレートに殴られてた
……まあ
…うん、ね?
もともと、前歯は差し歯だったみたいでよかったよ、うん。
【山頂の大聖堂:ペーリー★ルーシー】
昨晩の男の子へお花を上げようとおもったけれど
男の子なら、お花よりおもちゃのほうがいいかなとおもう
それで、道のすく夜を選んで、おもちゃを買いにいった
木の車とか、そういったものがあればいいかななんて思っていたんだけれど…
なんていうか…おもちゃを買う以前に、人ごみにダウン
片足が今、結構痛いので杖をかりて使っているのだけれど
人にぶつからないようにするのが、普通に歩くよりもすごく難しい
だんだん脚も痛くなったし、疲れてしまって道の端で休んでいた
そうしたら、わたしが気分が悪くなってると思ったみたい、ルードヴィッヒさんが声をかけてくれた
ルードヴィッヒさん…ルーイさんは、貴族さま
おかあさんが持っていたドレスよりもずっとずっと上等の布のお洋服を着てたから
思わず、王子様かななんて思ってしまった
…さすがに、子どもっぽい発想だったかなと反省だ
そうしたら、執事のモーゼフさん(ルーイさんの知り合いのお家の執事さんらしい)もやってきた
貴族さまと執事さんに囲まれて、地味に目だっていた
なんていうか、二人と並ぶとわたしの洋服が質素でちょっと恥ずかしかったかも
でも、お二人に貴族のパーティとかお茶会のことを聞けた
どうやら、貴族の生活っていうのはずいぶんと退屈らしい
ルーイさんやモーゼフさんは、なんていうか、普通の貴族に比べたらすっごくフランクで自由な感じみたいだ
ルーイさんは、外国からこの国を見にきているらしい、遊学っていうのかな
だから、比較的自由らしいんだ
……貴族様は、パーティとか以外にはあまり家から出ないらしい
家が広いから、でなくてもいいのかもしれないけど…
わたしだったら、森で走ったりお散歩できたりしないと、きっと退屈で死んじゃいそうだ
パーティには参加できないと思うけど、綺麗なドレスは一度くらい着てみたいって言ったら
ルーイさんが、家にあるのだったら着させてやるって言ってくれた
……ドレスとか着たら、やっぱりスカーフをはずさなくちゃいけないかな?
でも、ルーイさんの言葉は普通に嬉しかった
ちょっとだけわくわくしたもの
なんとなく今日は、知らない世界を覗いた感じがした
宝石や、シルクでできた世界みたい
ミルクの川と黄金のりんごの生える妖精の国みたいだ
【ダウンタウンストリート:ルードヴィッヒ★モーゼフ】
カウンター
プロフィール
HN:
ウルリーカ
性別:
女性
自己紹介:
凍土で休養中
【ステータス】
治りかけ。
【ステータス】
治りかけ。
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