【森】温室エルフ対策室、それから復讐を少々

森の日向で考え事をする
難しいことを考えるときは、おなかを満たして、それから温かい場所で考えるといい
そこが、明るかったらなお結構
おかあさんが、昔言っていた言葉だ

考え事は、アグネグアや、昨日お会いした温室にいるエルフたちのこと
それから、今街をにぎわせている、冒険者を狩る騎士様や、ダークエルフ、ひとさらいについて

とはいえ、情報が何にしろ足りなさすぎる
どうしようかな、というので大体終わる
そうしていたら、エッジさん、シェリーさん、フユヒメさん、ゲフさん、ユアルさんにお会いした

ゲフさん、フユヒメさんはもうすでに温室のエルフの方たちとお会いしているらしい
しかも、フユヒメさんは温室へ言ってお茶会をしたとか
さらに、フユヒメさんは、楽しいっていうものを奪われたみたい
でも、普通ににこにこしてるし、楽しいっていうのがないわけではないみたい…
つまり、その時に楽しんでいた気持ちだけ奪われているから
他のもので楽しいって思う気持ちは奪われてないってことなのかな？
…難しい

久しぶりにお会いしたフユヒメさんは、なんだか冒険者みたいになっていた
でも、シェリーさんに言わせるとわたしも一人前になったみたい
後輩ができるって、そゆことなのかな？

とりあえず、アグネグアについてはあまり人の話に上がっていない
ゲフさんが、引き受けたって言ってくれているし
一応、本腰を入れるのはエルフの件について…かな
ライトゥスさんに、お願いをしてしまったしね
フユヒメさんにも言ったけれど、正直、この街の冒険者って優秀だと思う
だから、解決をするだけなら、放っておいても平気だとおもう
でも、こうしたいって思ったから、それを主張するために飛び込まないといけない
だから、フユヒメさんと一緒にがんばることにした

正直ね、エルフも人間も、同族とは多分けして言うことはできないと思うのだけれど
それでも、わたしはエルフも人間も、近しくて大好きな種族だ
だから、…っていうわけじゃないけれど
誰も、死なないでほしい


シェリーさんは、ちょっと今日は無口だった
あんまり表情を表に出さない人だけれど、なんていうか…こう…
ちょっと違う、っていうのは本人は否定するだろうけれど、けっこう伝わる人だ
シェリーさんは、わたし達に「自分が冒険者と争いになって殺されたら復讐をするか？」っていう質問をした
争いは、どちらが悪いとも良いともわからない状況で
……目の前で殺されたら、わたしは何を思うんだろう
たぶん、正気ではない
………では、殺されたのだと後から聞いたら？
多分、嘆いて悲しんで、復讐という言葉を思いつかない
苦しい矛先を人に向ける勇気はない…経験上、そんな気がする

シェリーさんは、大事な人を殺されたらしい
しかも、きっと目の前ではなく、死んだあとにそれを知らされたみたい
………誰なのかな？なんてちょっとだけ思った
古い古い知り合い、わたしにはまだそういう間柄の人はいない
だから、ちょっとだけうらやましいとも思う
シェリーさんは復讐をするのだって
フューリーの影が見えた、でも…止めることはしなかった
わたしも、フユヒメさんも、それにエッジさんも、シェリーさんのことを大事に思ってる
それに気がつかない人だとは思わないし、死ぬつもりもなさそうだった

ご武運をって言った
そこに嘘はない、あとはただ、終わったよっていうのを待つことにした

みんなで、酒場へいって、エッジさんのおごりでご飯を食べる
パフェ、美味しかった

【エルフの森：エッジ★シェリー★フユヒメ★ゲフ★ユアル】